2010年3月27日

4/17 第45回東南アジア彫刻史研究会

科学研究費補助金研究班「南アジアおよび東南アジアにおけるデーヴァラージャ信仰とその造形に関する基礎的研究」(研究代表者肥塚隆)の研究会を以下の4名の報告により開催いたします。一般の方々にも公開していますので、興味のある方にお知らせいただければ幸いです。

日時:2010年4月17日(土)13:30~17:00
会場:大阪人間科学大学 正雀学舎 5号館第2会議室
    (アクセスは末尾をご覧ください)

報告者:松浦史明(上智大学)
題 目:ラージャラージャ1世期の王権と寺院――アンコールとの比較を中心に
概 要:チョーラ朝のラージャラージャ1世(在位985-1016年)が造営したラージャラージェーシュヴァラ寺院は、規模の大きさや支配装置としての役割などの面で画期的な建築とされる。そこにみられる諸要素を同時代のアンコールと比較することで、両地域の王権と寺院のあり方を考えたい。

報告者:和田一将
題 目:パッラヴァ朝寺院建築における「小祠堂装飾」に関する類型的考察
概 要:パッラヴァ朝期に建造されたヒンドゥー寺院建築の上部構造には小祠堂をモチーフとした装飾が施されている。これを、便宜上「小祠堂装飾」と称して、その配列パターンや細部意匠を類型化する。そして、その類型から、石窟寺院から単岩寺院、そして石積構築寺院への建築型式の展開に伴う小祠堂装飾の変容を探る。

報告者:小野邦彦(サイバー大学)
題 目:南インドのヒンドゥー寺院とジャワ島のチャンディの建築構成の比較
概 要:南インドのパッラヴァ、チョーラ期寺院の建築構成、とりわけ、立面構成に見られる建築的要素の配列パターンに関する所見を報告する。さらに、ジャワ島のチャンディ建築のそれとの比較を通じ、両者の主たる相違として、「基壇」の意匠的な相違に着眼し、それが両者の建築的発展の分岐となり、結果、ジャワ島においては、ボロブドゥール造営の流れに繋がった可能性についても指摘する。

報告者:渡辺佳成(岡山大学)
題 目:パガンとチョーラ ~ ベンガル湾世界における交渉の一齣
概 要:パガン王国の対外関係については、仏教美術の点から東インドとの交流が、上座仏教の導入という点ではスリランカとの交渉が強調されてきたが、最近注目されつつあるベンガル湾世界の成立と興隆という観点に立てば、南インド、マレー半島との交渉にも注意を払う必要がある。今回の報告は、その第一歩として、ナーガパッティナム出土のブロンズ仏に注目してパガン王国とチョーラ王国との関係を考えていきたい。


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〒566-8501大阪府摂津市正雀1-4-1
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TEL:06-6383-6441(代表)
FAX:06-6383-6472
E-mail :takashikzk@mva.biglobe.ne.jp(肥塚 隆)

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