2013年10月30日

11/9 2013年度アジア政経学会西日本大会

2013年度アジア政経学会西日本大会のご案内
 2013年11月9日

 2013年度西日本大会は、11月9日(土)に大阪市立大学(杉本キャンパス)にて開催されます。今回の大会では学会創設60周年記念行事の一つとして、共通論題「境界を越えるアジア研究」を企画しました。アジア研究のアプローチの新しいトレンドについて、日本に直接関わる素材をもとに議論することを試みています。本企画は会場となる大阪市立大学の人材・予算ともに多大なる支援をいただいて実現したものです。午前の部では自由論題1つと分科会2つが用意されています。午後の部には共通論題のほか、記念講演のあとに自由論題2つが企画されております。午前のセッションが普段より30分ほど早めに開始される予定であることにご注意下さい。

 大会の企画・準備につきましては、学会理事長をはじめ、研究企画委員の理事の皆様から多大なご支援をいただきながら準備を進めて参りました。ご支援に対してお礼を申し上げるとともに、実行委員会として精一杯努力をする所存です。至らない点は何卒ご寛容のほど申し上げます。

 皆様のご参加をお待ち申し上げます。

研究企画委員会・西日本大会実行委員会一同

◆所在地・連絡先:
〒558-8585 大阪市住吉区杉本3-3-138 大阪市立大学大学院法学研究科
TEL: 06-6605-2310 (永井研究室)、 Fax:06-6605-2920(法学部事務室)
E-mail: jaas-west[atmark]npo-ochanomizu.org(大会専用アドレス)
*お問い合わせはできるかぎりE-mailでお願い致します。

企画委員 :梶谷懐(神戸大学)、三重野文晴(京都大学)
実行委員 :永井史男(委員長)、脇村孝平、金子勝規、朴一、王晨(以上、すべて大阪市立大学)

2013年度アジア政経学会西日本大会プログラム
開催日:2013年11月9日(土)

会 場:
大阪市立大学(杉本キャンパス:大阪市住吉区杉本3-3-138)
全学共通教育棟(8号館)4階及び学術情報総合センター10階大会議室

アクセス
JR阪和線「杉本町(大阪市立大学前)駅」下車、東口より徒歩約5分
大阪市営地下鉄御堂筋線「あびこ駅」下車、4号出口より南西へ徒歩約15分

路線図:http://www.osaka-cu.ac.jp/ja/about/university/access#sugimoto

キャンパスマップ:http://www.osaka-cu.ac.jp/ja/about/university/access

主 催:一般財団法人アジア政経学会
共 催:大阪市立大学

プログラム

9:00 受付開始(全学共通教育棟1階)

09:30-12:10 自由論題・分科会(全学共通教育棟4階)

13:15-14:45 共通論題第1セッション-記念講演(学術情報総合センター10階大会議室)

15:00-17:40 共通論題第2セッション-討論(学術情報総合センター10階大会議室)
        自由論題(全学共通教育棟4階)

18:00-20:00 懇親会(学術情報総合センター10階研究者交流室)
        会費:一般会員4000円、学生会員3000円

【午前:自由論題・分科会】 9:30-12:10
自由論題1 政策と方法論 9:30-12:10
司会兼討論:陳光輝(神戸大学)

報告1:江川暁夫(総合研究開発機構)
「アジアの中間所得層規模の測り方と対アジア戦略への影響」
報告2:呉青姫(立命館アジア太平洋大学)
「農民工への経済的排除と貧困の脆弱性」
報告3:趙従勝(兵庫教育大学・大学院)
「日本占領時期海南島の農業政策に関する研究」
報告4:金紅実(龍谷大学)
「中国都市廃棄物対策における費用分担原則に関する考察」

討論1:馬欣欣(京都大学)
討論2:三品英憲(和歌山大学)
討論3:小出秀雄(西南学院大学)

企画分科会1:中国の都市化:拡張・不安定と管理メカニズム 9:30-12:10
司会:呉茂松(慶應義塾大学)

報告1:任哲(アジア経済研究所)
「都市化と利益調整-基層レベルにおける政策決定過程に関する考察」
報告2:黄媚(筑波大学)
「中国の都市化と新興社会団体―草の根NGOを中心に―」
報告3:林載桓(青山学院大学)
「都市、リスク、軍隊:社会管理と人民解放軍性」
討論1:三宅康之(関西学院大学))

企画分科会2:保健医療人材のアジア域内移動:ASEAN送出諸国の最新動向
司会:永井史男 (大阪市立大学)

報告1:奥島美夏(天理大学)
「保健医療人材のアジア域内移動――ASEAN送出諸国の最新動向」
報告2:新美達也(在ホーチミン日本国総領事館)
「ベトナム海外就労人材の源泉と保健医療人材-日越EPAに関連して」

討論1:金子勝規(大阪市立大学)
討論2:山田美和(アジア経済研究所)

【午後1: 共通論題第1セッション】 13:15-14:45

共通論題 アジア政経学会設立60周年記念講演: 境界を越えるアジア研究 13:15-14:45
Memorial Lecture for the 60th Anniversary of JAAS: Asian Studies beyond Borders
司会:脇村孝平(大阪市立大学教授)、桐山孝信(大阪市立大学副学長)

13:15-13:30 趣旨説明、紹介
13:30-14:45 記念講演 テッサ・モーリス・スズキ(オーストラリア国立大学教授)
「日本と朝鮮戦争:越境的視点」(Japan and the Korean War: A Cross-Border Perspective)
*日英同時通訳付き

【午後2: 共通論題第2セッション・自由論題】 15:00-17:40
共通論題 第2セッション 討論:境界を越えるアジア研究 15:00-17:40
コメント 朴一(大阪市立大学教授) 15:15-15:35
コメント 木宮正史(東京大学教授) 15:35-15:55

休憩15時55分-16時10分(質問受付)

フロア討論  16:10-17:40

自由論題2 中国・韓国の政治・行政・外交 15:00-17:40
司会兼討論:佐々木信彰(関西大学)

報告1:日野みどり(同志社大学)
「中国・上海におけるグリーフケア自助団体の一事例:NGOの組織と機能をめぐる初歩的考察」
報告2:金恩貞(神戸大学・大学院)
「日韓会談中断期、対韓請求権主張撤回をめぐる日本政府の政策決定過程;1953年10月~1958年4月」
報告3:柴田哲雄(愛知学院大学)
「「2人の習近平」像の原点:地方政府在任時期の思想」
報告4:渡辺直土(近畿大学)
「中国国家発展改革委員会の機能分析」

討論1:吉澤文寿(新潟国際情報大学)
討論2:鈴木隆(愛知県立大学)

自由論題3 東南アジアの経済 15:00-17:40
司会兼討論:佐藤百合(アジア経済研究所)

報告1:奥田英信(一橋大学)
「カンボジア経済のドル化と銀行経営:制度分析的アプローチ」
報告2:小西鉄(京都大学・大学院)
「インドネシア財閥バクリグループの新たな政治経済戦略-英国石炭会社ブミ社の創設と誤算-」
報告3:駿河輝和(神戸大学)
「ラオス北部における契約栽培の地方生活への影響」
報告4:浅居孝彦(大阪市立大学・研究員)
「タイにおける農村世帯の経済活動の変容と階層変動」

討論1:駿河輝和(神戸大学)
討論2:生方史数(岡山大学)

11/2 東南アジア古代史科研第3回研究会

東南アジア古代史科研第3回研究会開催のご案内

 以下の通りご案内申しあげます。お忙しいとは存じますが、ご出席ください。
 なお、当日は上智大学学園際につき、キャンパスの混雑が予想されます。また2号館入館時に、入館禁止と告げられると思いますので、 「5F, 501で行われる東南アジア古代史研究会に出席する」とお伝え下さい。

東南アジア古代史科研 第3回研究会

目 的 編年案の検討と論点の剔出
日 程 2013年11月2日(土)
場 所 上智大学 2号館 5階 510室
時間 1時半~5時半 

報告者
佐藤恵子(上智大学アジア文化研究所客員研究所員)

 水利設備建造事業からみたアンコール時代区分に関する一考察
──碑文・考古・建築学的知見によるアプローチ──
 

報告予定内容

アンコールの水利設備建造事業は、碑文の分析により、王族が建造に関わったものと、それ以外の官僚・在地の有力者層によるものに分けることができ る。これら両者の事業が時代を通じてコンスタントに遂行されたのでないことは、石碑の分布や詩節表現などから明らかになる。本報告では、これら2 つのタイプの趨勢に基づいてアンコール史の時代区分を再考したい。
あわせて、水利設備を対象とする本研究は、碑文の他、考古資料や建築学的知見も補助資料として使用してきた。本報告では、このアプローチの有効性 と限界についても検討してみたい。

2013年10月17日

10/24 上智大学アジア文化研究所<アジア研究セミナー2013>“History Education of Cambodia at Primary and Secondary Levels”

カンボジアの歴史教育に関する報告をご案内申しあげます。

(English version follows)
<アジア研究セミナー2013>第6回開催のご案内
“History Education of Cambodia at Primary and Secondary Levels”

主催: 上智大学アジア文化研究所

日時: 2013年10月24日(木)17:00-19:30

テーマ: “History Education of Cambodia at Primary and Secondary Levels”

講師: Vong Sotheara氏 (王立プノンペン大学歴史学部教授/グローバル・スタディーズ研究科客員研究員/2013年度JSPS論博支援事業研究者)

会場: 上智大学四ツ谷キャンパス 10号館4階405号室
http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/accessguide/access_Yotsuya 
http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/map/map_yotsuya 

言語: 英語/日本語抄訳付

申し込み: 参加費無料、事前登録不要

定員: 30名

王立プノンペン大学歴史学部教員のVong Sotheara先生による、カンボジアの初等および中等教育課程における歴史教育の現状に関する報告です。
これは、今年9月にユネスコ・バンコク事務所が主催した専門家会議「歴史認識の共有を通じた東南アジアにおける文化間対話と文化的平和の促進」における発表を基にしています。

organizer: The Institute of Asian Cultures of Sophia University

date and time: October 24th, 2013 (Thu.) 17:00-19:30

title: “History Education of Cambodia at Primary and Secondary Levels”

speaker: Prof. Vong Sotheara, Department of History, Royal University of Phnom Penh/ JSPS RONPAKU(Dissertation PhD) Fellow YF2013/ Visiting Fellow, Graduate School of Global Studies, Sophia University

venue: Sophia University, Yotsuya Campus, Building No. 10, 4th floor,
Room 405
 http://www.sophia.ac.jp/eng/info/access/directions/access_yotsuya
 http://www.sophia.ac.jp/eng/info/access/map/map_yotsuya

language: English with an abridged Japanese translation.

admission: Free admittance. All who are interested are welcome to attend.

capacity: 30 seats

This lecture, given by Vong Sotheara, Professor of History of Royal University of Phnom Penh, Cambodia, will focus on the current situation of history education which has been operated in primary and secondary school in Cambodia. Vong Sotheara was a member invited of a forum "Expert Meeting ‘Promoting Intercultural Dialogue and a Culture of Peace in South-East Asia through Shared Histories’, 16-17 September 2013, UNESCO Bangkok, Thailand.

2013年10月8日

11/2 東南アジア古代史研究会(第2回)

東南アジア古代史研究会(第2回)のお知らせ

科研費研究班「東南アジア古代史編年統合研究」(代表者深見純生)の研究会を次のとおり開催いたします。一般の方々にも公開いたしますので、興味をお持ちの方はどうぞご参加ください。

日 時:2013年11月2日(土)午後1時半~5時半

会 場:上智大学2号館5階510室

報告者:佐藤恵子(上智大学アジア文化研究所・客員所員)

題 目:

水利設備建造事業からみたアンコール時代区分に関する一考察
──碑文・考古・建築学的知見によるアプローチ──

概 要:

アンコールの水利設備建造事業は、碑文の分析により、王族が建造に関わったものと、それ以外の官僚・在地の有力者層によるものに分けることができる。これら両者の事業が時代を通じてコンスタントに遂行されたのでないことは、石碑の分布や詩節表現などから明らかになる。本報告では、これら2つのタイプの趨勢に基づいてアンコール史の時代区分を再考したい。
あわせて、水利設備を対象とする本研究は、碑文の他、考古資料や建築学的知見も補助資料として使用してきた。本報告では、このアプローチの有効性と限界についても検討してみたい。

報告者:松浦史明(上智大学アジア文化研究所・客員所員)

題 目:

「真臘伝」を読む

概 要:

中国史料において古代カンボジア地域/国家を指す「真臘」という語は、7世紀以降1000年余りにわたって用いられた。本報告では、とくに正史にみられる「真臘伝」の講読を中心に、真臘関連情報を紹介する。

問合せ先 E-mail :fukami[atmark]andrew.ac.jp(深見純生)

2013年10月3日

10/25 『検証 アンコール・ワットへの道』第2回研究会

科研『検証 アンコール・ワットへの道』 第2回研究会のご案内

 アジア人材養成研究センターでは、1991年からカンボジアにおいて「ソフィア・アジア・ミッション」活動を立ちあげ、「カンボジア人による」 アンコール・ワットの保存・修復・人材養成・研究を22年間にわたり実施して参りました。 今回は、カンボジア現地のアンコール遺跡の専門家お二人にご登場ねがい、研究報告をいただきます。アンコール遺跡群を担当する国立アプサラ機構 からは、建築家ロス・ボラット副総裁およびマオ・ロア女史が来日されます。ロス・ボラット閣下は、フランス建築家ライセンスを取得された専門家 で、特にアンコールの保存と修復計画を担当し、現場における国際協力についてもご報告いただきます。また、マオ・ロア女史は考古学者で200余り の石造寺院や旧址を担当し、その調査・発掘の現況についてご報告いただきます。
 ご多忙中かと存じますが、ぜひ出席いただきたくご案内申しあげます。研究発表はカンボジア語でおこなわれますが、日本語逐次通訳があります。



日 時:2013年10月25日(金) 17:00~18:00
 会 場:上智大学四谷キャンパス 2号館 510教室

テーマ:
“Conservation Activities in Angkor Monuments ”
「アンコール遺跡における保存整備計画」
アプサラ機構(アンコール地域整備機構)副総裁 ロス・ボラット閣下
“Heritage Management and Archaeological Excavation in Angkor ”
「アンコール遺跡と寺院発掘について」
アプサラ機構(アンコール地域整備機構)考古局長 マオ・ロア女史

カンボジア語の通訳があります。

JR、地下鉄「四ツ谷駅」下車3分
 入場無料

            【主催・連絡先】上智大学アジア人材養成研究センター
       TeL:03-3238-4136/Fax:03-3238-4138

2013年10月1日

10/13 仙人の会10月例会

仙人の会10月例会について、下記のとおりご案内申し上げます。
今回は戦時下ベトナム・メコンデルタについてのご発表です。
事前申込等は必要ありません。お誘い合わせの上、ぜひご参加下さい。

日時:10月13日(日)14:00~18:00
※当日は資料・お茶代として200円いただきます。
(例会終了後には、会場近くで懇親会を予定しています。)

場所:法政大学市ヶ谷キャンパス 新見附校舎A305教室
アクセス:http://www.hosei.ac.jp/gaiyo/campus/ichigaya/ichigaya.html 
校舎:http://www.hosei.ac.jp/gaiyo/campus/ichigaya/index.html

発表者:下條尚志さん
(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 東南アジア地域研究専攻)

題目:「戦時下ベトナム・メコンデルタにおける統治をめぐるせめぎあい」

要旨: 本研究はベトナム戦争時代のメコンデルタ地方における地域社会-公権力間で繰り広げられた統治をめぐるせめぎあいを解明する。具体的には,隣国カンボジアと関わりが深いクメール人を中心に,華人,ベトナムの多数派ベト人が混住する地域社会に焦点を当て,人々が戦争によっていかなる変化を迫られ,その変化にどう対処をしたのかを明らかにする。

 本研究では,国家秩序をめぐり対立しあう南ベトナム政府,革命勢力の2つの公権力と,ローカル秩序に生きる人々との間で,「統治をめぐるせめぎあい」が生じていたと考える。統治をめぐるせめぎあいとは,政策を施行する公権力と,政策を回避,ないしは受容する人々が,資源の配分や価値をめぐって対立したり折衝したり,相互に作用しあうことである。2つの公権力は,地域社会の人々の支持を獲得して資源と兵力を確保するべく,農地改革の実施や仏教・「民族」の擁護を標榜して統治領域を競いあった。人々は,経済状況を改善しうる農地改革などは受容していたが,生活に危機をもたらす政策,特に徴兵は,権力の統治が及びにくい場所,言わば回避の「場」を介して成立していたローカル秩序に依拠し,回避した。人々は商業の場である市場を介して物資を革命勢力,南ベトナム政府両方に売却することで,中立を保った。またある者は出家して,国外のカンボジアという,過去から商業や仏教を通じてメコンデルタと交流が盛んであった場に逃避した。国外逃避が困難になると,徴兵から逃れるために家族の場である家屋に隠れたり,地域社会の信仰の場である寺院において,政府の許可なく出家したりする者が現れた。こうした回避行動は個人・家族規模の営為であったが,それが生きる上で順当な判断であるという回避の「場」に集まる人々の暗黙の了解,協力関係に支えられていた。

 本研究は,ベトナム戦争時代,回避の「場」となった家屋や市場,寺院などを介して成立していた協力関係が,生活の安定を求める人々が依拠したローカル秩序であったことを実証する。さらには,地域社会内やベトナム国内のみならず,カンボジアまで広がって点在する様々な「場」を介して成立するローカル秩序を拠り所に,人々は生活危機を回避し,その便乗者が,地方幹部を巻き込んで増加するにつれ,資源や兵力を確保できなくなった南ベトナム政府は弱体化していったことを示す。つまり,人々の回避行動の力が公権力を動かしていた。

お問い合わせ先:
仙人の会 幹事 
sennin.no.kai[at]gmail.com
[at]を@に変えて送信下さい。