上智大学院グローバル・スタディーズ研究科地域研究専攻院生2名による研究発表会を、次のようにご案内申しあげます。
修士論文の構想段階ではありますが、カンボジア研究の皆様から広くご意見をいただき、かつ有意義な議論ができれば有難く存じます。
どうぞよろしくお願いいたします。
なお、資料準備の都合上、参加される旨を下記までご連絡ください。
また、終了後には四谷駅近辺で懇親会を予定しています。
連絡先:丸井雅子 m-masako[atmark]sophia.ac.jp
カンボジア地域研究 院生研究発表会のご案内
【日時】2011年1月27日(木)17:00~19:30
【場所】上智大学2号館6階630a会議室
http://www.sophia.ac.jp/jpn/top/info/access
【発表者】
■中村 典(上智大学大学院博士前期課程1年)
「カンボジアの伝統調味料プラホック―近年の政府による支援政策―」
東南アジア最大の湖、トンレ・サップ湖を国の中心に持すカンボジアの食生活は、水産資源を主として営まれている。その中で現在に至る長い間、日常的に利用されてきた伝統調味料、プラホック(塩辛)がある。そのプラホック生産を巡り、近年政府による支援政策が開始した。
本発表では、①夏季・冬季現地調査を踏まえたプラホック生産に見られる3形態の生産状況、②政府による支援政策の一つである「一村一品運動」の起源とカンボジアでの政策内容、の2点を報告する。
■貝塚 乃梨子(上智大学大学院博士前期課程1年)
「カンボジアの初等社会科教育に関する一考察:1993年体制下における国民統合」
近年、グローバリゼーションが広がりを見せるなか、カンボジアでは教育に関する国際会議を受けた教育計画やカリキュラムの改革を通じ、愛国心やアイデンティティを育むことの重要さを主張している。なかでも、社会科教育は国家の独自性が最も現れる教科のひとつであり、国民統合を意識した教育目的が掲げられている。
本発表では、現在の初等社会科教育を概観したうえで、その構成要素のひとつである芸術教育を中心に、国民統合に関する記述をカリキュラム、教科書、教員用指導書を通じて分析する。