2012年9月24日

10/6 第64回東南アジア彫刻史研究会

科学研究費補助金研究班「南アジアおよび東南アジアにおけるデーヴァラージャ信仰とその造形に関する基礎的研究」(研究代表者肥塚隆)の研究会を次の通り開催いたします。一般の方々にも公開していますので、興味のある方にお知らせいただければ幸いです。

日 時:2012年10月6日(土) 13:30~17:30
会 場:大阪人間科学大学正雀学舎 5号館1階第2会議室
アクセスは末尾をご参照ください。

報告者:上野邦一(奈良女子大学)
題 目:建物、建物群の中心性・求心性についてーインドネシアの遺跡・建築を事例にー
概  要:9月上旬、インドネシアのスラバヤでスナン・アムペルの墓があるモスクほか、バリ島でブサキ寺院など、スンバワ島で王宮を訪れた。これまで数回報告してきたように、今回も建物・建物群の中心性・求心性を考えさせられた。見聞した事例を紹介する。

報告者:肥塚隆
題 目:オランダの博物館での調査報告
概  要:本年8月にレイデン民族学博物館とアムステルダム熱帯博物館を訪ね、展示品とともに倉庫の作品を調査することができた。それらのうち主としてインドネシアの彫刻を、スライドを用いて紹介する。

発表者:丸井雅子(上智大学外国語学部)
題 目:クメールの聖遺物について
概 要:古代クメールのヒンドゥーおよび仏教寺院の基壇下に、鎮壇具が埋められていたことはよく知られている。その代表的なものとして、奉献用の供物とそれらを納めた聖遺物入れ(石製容器)が挙げられる。内部を複数に区画し、それぞれに供物(貴石、銀や金の薄片など)を納める。石製容器には、四角い函状のもの、そして亀型のものが確認できる。また、亀型容器については青銅製の同容器の出土も報告がある。以上は建造物に対する奉献用供物であると理解でき、先行研究等ではしばしばインドとの関連を示唆している。
 一方で、建造物の造営とは直接的に関係がない供物も、近年の調査で出土している。例えば、副葬品の一つとして埋められていた金属の塊が挙げられる。類似資料は、破壊された仏像と共に埋められていた例も確認されており、これは組成分析の結果、錫の塊であることがわかっている。
 今回の発表では、こうした聖遺物を個々の出土状況や資料の特徴に基づいて再整理した結果を報告する。
 古代クメールにおける、寺院建築の鎮壇具として奉献する聖遺物およびそれ以外の目的に用いられた聖遺物について、再検討してみたい。

【問合せ先】
〒566-8501大阪府摂津市正雀1-4-1
大阪人間科学大学 橋本康子
TEL:06-6383-6441(代表)
FAX:06-6383-6472
E-mail:takashikzk[atmark]mva.biglobe.ne.jp(肥塚隆)

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【大阪人間科学大学正雀学舎へのアクセス 】
大阪人間科学大学のホームページ
http://www.ohs.ac.jp/access/ をご覧ください。

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