2011年4月25日

6/4-5 日本平和学会2011年度春期研究大会

統一テーマ「越境―平和の課題として考える―」
2011年6月4日(土)、5日(日)
新潟国際情報大学中央キャンパス 
【住所】〒951-8068 新潟市中央区上大川前通7番町1169番地

大会趣旨
2001年の9・11事件から十年、移民問題のセキュリタイゼーションという流れに押される形で、移民、特にムスリム系移民に対する差別は厳しさを増してきている。 そのように越境する人々に対する象徴的暴力を含む暴力が前景化していく一方で、難民問題に代表されるような「強いられた越境」の問題も依然として国際社会に暗い影を投げかけている。強いられた越境ということで言えば、拉致、強制連行、トラフィッキングなどの問題も忘れてはならないであろう。また、尖閣諸島問題などに代表的に見られるように越境行為による領土問題の迫り上がりといった現象も起きている。
この大会では、そうした諸問題を視野に入れながら、越境する人々をとりまく包摂と排除の政治を社会的正義などの観点から捉え直しつつ、より平和な社会に向けた形での境界の再編・脱構築の可能性を探っていきたい。

6月4日 (土)
午前の部
9:30~12:00 �部会I/�自由論題部会
�部会�:「平和の経済学は可能か――新自由主義を超えて」
報告1:高英求(中部大学)「古典派経済学と戦争のファイナンス――租税・公債・植民地」 
報告2:石井一也(香川大学)「ガンディー思想と経済学」 
報告3:峯陽一(同志社大)「平和、ケア、『南』の力をはかる――GNPとHDIを超えて」
討論:勝俣誠(明治学院大)
司会:原田太津男(中部大学)
�自由論題部会
報告1:上原こずえ(東京大学大学院生)「施政権返還後の沖縄における住民運動と裁判――石油備蓄基地建設反対闘争(1973-1985)における裁判をめぐって」
報告2:津崎直人(京都大学)「冷戦後国連総会における核軍縮議論――日本、非同盟運動諸国、新アジェンダ連合提出核軍縮決議の比較検討(1994~2010年)」
討論:高原孝生(明治学院大学)
司会:南山淳(筑波大学)

12:00~12:50 休憩

午後の部
12:50~14:50 分科会

�「環境・平和」
報告:稲垣聖子(立教大学大学院生)
「新潟水俣病における支援活動に関する考察」
司会平井朗(立教大学)
討論:旗野秀人(新潟水俣病安田患者の会事務局)

�「平和文化」
テーマ:「災害下における『在日外国人』表象」
司会:渡辺守雄(九州国際大学)
報告:崔勝久(「新しい川崎をつくる市民の会」事務局長)
「震災下のサイバー空間における差別の実態」
討論:吉澤文寿(新潟国際情報大学)

�「平和と芸術」
報告:湯浅正恵(広島市立大学)
「ホシハ チカニ オドル――上関原発反対運動に呼応するひとつの表現の可能性」
司会:奥本京子(大阪女学院大学)
討論: 未定

�「ジェノサイド研究」
テーマ:「ジェノサイドと現代史」
報告:佐藤公紀(共立女子大学/東京大学大学院・学術研究員)
「ジェノサイドと『生-政治』――19世紀後半から1920年代までのドイツの犯罪学と刑罰制度を焦点に」
報告:増田好純(早稲田大学人間科学学術院)
「ナチ・ジェノサイドにみる包摂と排除の論理・構造、その帰結」
司会:石田勇治(東京大学大学院総合文化研究科)

�「琉球・沖縄・島嶼国及び地域の平和」
報告:東江日出郎(名古屋大学)
「フィリピンにおける市民社会勢力による地方政治権力獲得、その要因と軌跡」
報告:小松寛(早稲田大学大学院)
「日本-沖縄間における沖縄返還交渉過程についての一考察」
司会:竹尾茂樹(明治学院大学)
討論:松島泰勝(龍谷大学)

15:00~15:30 総会

15:40~18:30 部会II
部会�境界の現実とその変容」
報告1:岩下明宏(北大)「ボーダー・スタディーズの挑戦――なぜ日本の国境問題が解決されないか?」
報告2:臼杵陽(日本女子大)「イスラモフォビアと新しい境界」
報告3:阿部浩己(神奈川大)「出入国管理の系譜学――国際法言説のリアリティ」
討論:五野井郁夫(立教大)
司会:内海愛子(大阪経法大)

19:00~ 懇親会

6月5日(日)
午前の部
9:30~12:00 �部会III/開催校企画
�部会�「外部主導の越境現象とそれに抗するアフリカ」
報告1:石弘之(東京農業大学)「アフリカはなぜ、発展から取り残されたのか――天然資源と人口問題からの視点」
報告2:吉田敦(明治大学)「アフリカにおける資源収奪と紛争」
討論:森川純(酪農学園大学)
司会:戸田真紀子(京都女子大学)
�開催校企画「東アジア<共生>の条件――『安全保障』の越境と転換」
報告1:古関彰一(獨協大学)「『安全保障』概念の構造転換」
報告2:Cary Karacas(ニューヨーク市立大学)「米国空爆史と『民衆の安全保障』」
報告3:前田哲男(東京国際大学)「日米安保条約をこえる道」
報告4:五十嵐誠一(千葉大学)「東アジアの平和構築と『人間の安全保障』」
討論: 中村研一(北海道大学)
司会: 五十嵐暁郎(立教大学)

12:00~12:20 休憩

午後の部
12:20~14:20 分科会

�「平和学の方法と実践」
詳細未定

�「憲法と平和」
テーマ:「平和的生存権論の現段階」
報告:前田朗(東京造形大学)
「国連人権理事会における平和的生存権論」
報告:シン・ヒョンオ(立命館大学大学院生)
「韓国における平和的生存権論──憲法裁判所と学説」
司会:君島東彦(立命館大学)

�「東南アジア」
テーマ:「アジアにおけるNGOの役割-変遷と課題」
報告:堀場明子(上智大学アジア文化研究所)
「NGOの役割とその変容――インドネシア・法律擁護協会の事例より」
報告:山田裕史(日本学術振興会特別研究員、カンボジア市民フォーラム事務局長)
「カンボジアにおけるNGO活動の現状と課題」
報告:日下部尚徳(岐阜女子大学南アジア研究センター、日本学術振興会特別研究員)
「開発コンサルタントからソーシャルビジネスへ――バングラデシュNGOの変遷と課題」
司会:日下部尚徳(同上)
討論:大橋正明(国際協力NGOセンター代表理事/恵泉女学園大学)

�「グローバルヒバクシャ」
報告:今成尚志(一橋大学大学院生)
「原子力映画について(仮)」
司会:成田雅美(一橋大学大学院生)
コメンテーター:原田健一(新潟大学)

�「公共性と平和」
報告:横田匡紀(東京理科大学)
「地球温暖化問題の事例における」
報告:玉井雅隆(高知大学・立命館大学)
「マイノリティと公共性――日本におけるマイノリティ・イシューを例に」
司会:宮脇昇(立命館大学)
討論:宮下豊(元新潟国際情報大学)
近藤敦(立命館大学)

�「平和運動」
テーマ:「反原発運動の現状と課題――東日本大震災を受けて」
報告:鎌田 慧氏(ルポルタージュ作家)
「東日本大震災と反原発運動への提言」
報告:矢部忠夫氏(柏崎市議・柏崎原発反対同盟共同代表)
「柏崎刈羽原発反対運動の回顧と展望」
討論者:清水竹人会員(桜美林大学)
司会者:福田忠弘会員(鹿児島県立短期大学)

14:30~17:00 部会IV
部会�「国境を越えた社会的正義の追求――その思想と実践」
報告1:伊藤恭彦(名古屋市立大学)「国境を越える社会正義の思想」
報告2:上村雄彦(横浜市立大学)「国際連帯税とグローバル・ガヴァナンス――持続可能な世界の実現に向けて」
報告3:毛利聡子(明星大学)「トランスナショナルな社会的正義の実践――10周年を迎えた世界社会フォーラム」
論者:星野智 (中央大学)
司会:押村高 (青山学院大学)