2018年8月14日

8/25 【再掲】第7回プノンペン部会プログラム

<日本カンボジア研究会 第7回プノンペン部会>
■日時:2018年8月25日(土)14:00~16:40

■場所:名古屋大学日本法教育研究センター(王立法律経済大学・F棟・地階)
    Monivong Blvd, District Tonle Basac, Khan Chamkamon

■プログラム
14:00~14:10:趣旨説明、参加者の自己紹介

14:10〜15:20:研究発表(1)
 ●傘谷 祐之(名古屋大学)
  タイトル「カンボジア人の氏名について:フランス植民地期における創氏の試みとその失敗」

15:20〜15:30 休憩

15:30~16:40:研究発表(2)
 ●笹川 秀夫(立命館アジア太平洋大学)
  タイトル「カンボジア仏教寺院に関する歴史・地理データのデジタル化とGIS(地理情報システム)による分析」

※研究会終了後、懇親会を予定しています。

■参加申し込み:
  大体の人数を事前に把握するため、研究会への参加を希望される方は、傘谷<kasaya.yushi[atmark]e.mbox.nagoya-u.ac.jp>まで「お名前」「ご所属」「e-mailアドレス」をご連絡ください。
 参加のご連絡は、8月22日までにお願いいたします。

8/25 発表要旨(1)

名前:傘谷祐之

所属:名古屋大学アジア共創教育研究機構研究アシスタント

報告タイトル:カンボジア人の氏名について:フランス植民地期における創氏の試みとその失敗

要旨:カンボジア人の名前は、一般に、二つの部分から構成され、その前半部分は父の名であることが多く、後半部分がその人の固有の名である、といわれる(「父の名・自分の名」型)。しかし、名前の前半部分に父の名ではなく父方の祖父の名を用いる例や、日本の「氏」に相当するものをもつ例もあることが知られている。一方で、歴史を紐解けば、あるフランス人が1900年に公刊した著書には、カンボジアでは「氏(Les noms patronymiques)は存在せず、男も女もその出生の時に与えられた固有の名しか持っていない」との記述がある。
 してみると、カンボジア人が今日のように二つの部分からなる名前を用い始めたのは20世紀に入ってからだと考えられるが、それはいつからか。また、現在のように「父の名・自分の名」型を原則としつつ例外も許容する複雑な制度となったのは、何故か。
 この報告では、カンボジア国立文書館が所蔵する官報、大臣会議議事録その他の資料を参照し、1907年の王令がカンボジアの人々に氏の使用を命じたことを確認する。そして、その後の王令の適用過程において、カンボジアの人々の間に氏を巡る誤解が生じ、やがて「父の名・自分の名」型の「誤用」が広まっていった、という仮説を提示する。

8/25 発表要旨(2)

氏名:笹川秀夫

所属:立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部教授

報告タイトル:カンボジア仏教寺院に関する歴史・地理データのデジタル化とGIS(地理情報システム)による分析

要旨:
 報告者は過去10年ほど、東南アジア大陸部の上座仏教を扱う共同研究に複数参加してきた。こうした研究活動のなかで、20世紀初頭から1970年代半ばまでのフランス語版官報から、カンボジアにおける寺院の建立、寺院内の建造物、種々の学校設置などに関するデータを約6,000件入手した。一方、宗教省による国内全寺院のリストも入手し、これらのデータをエクセルに入力する作業を行なった。
 宗教省のリストは地名や寺院名に誤記が多く、紙版の地図や国勢調査のCD-ROMを用いて修正する必要がある。あわせて、CD-ROMから村の位置を転記することで、未訪問の寺院もデジタル地図上に表示することが可能になる。さらに近年では、Google Mapの衛星写真でカンボジア部分の精度が上がっており、ストリート・ビューで疑似的に「歩く」ことでできる道も増えている。ストリート・ビューで山門(クラオン・トヴィア)に記された寺院名を確認することで、パーリ語に由来する正式な寺院名と、クメール語起源の通称に関する情報を加えることも可能になる。
 こうした地理データの入力と並行して、地理データと歴史データを照合し、官報に見られる寺院が現在のどの寺院に相当するかを確定する作業も進めてきた。上述のような作業を一通り終えたことから、本報告ではこれらのデータをGIS(地理情報システム)で処理することにより、カンボジア仏教についてどのように理解を深められるかを検討する。具体的には、郡や区ごとの寺院数の全国的な分布、人口や人口密度と寺院数の関係、官報での初出年と地理的な分布の関係、僧侶および世俗の学童に対する教育政策の浸透過程などを可視化することで、議論を進めたい。

2018年8月6日

8/25 日本カンボジア研究会、第7回プノンペン部会

<日本カンボジア研究会 第7回プノンペン部会>
■日時:2018年8月25日(土)14:00~16:40

■場所:名古屋大学日本法教育研究センター(王立法律経済大学・F棟・地階)
    Monivong Blvd, District Tonle Basac, Khan Chamkamon
   (地図:http://www.rule.edu.kh/ruledocs/contactus.html

■プログラム
14:00~14:10:趣旨説明、参加者の自己紹介

14:10〜15:20:研究発表(1)
 ●傘谷 祐之(名古屋大学)
  タイトル「カンボジア人の氏名について:フランス植民地期における創氏の試みとその失敗」

15:20〜15:30 休憩

15:30~16:40:研究発表(2)
 ●笹川 秀夫(立命館アジア太平洋大学)
  タイトル「カンボジア仏教寺院に関する歴史・地理データのデジタル化とGIS(地理情報システム)による分析」

※研究会終了後、懇親会を予定しています。

■参加申し込み:
  大体の人数を事前に把握するため、研究会への参加を希望される方は、
  傘谷まで
 「お名前」「ご所属」「e-mailアドレス」をご連絡ください。

 参加のご連絡は、8月22日までにお願いいたします。