3月29日(土)に行われます東南アジア学会関西例会のご案内です。
オープンな研究会ですので自由にご参加ください。事前登録等の手続きは必要ありません。
【日時・場所】
2014年3月29日(土)16:00~18:15(15:30開場)
京都大学総合研究2号館4階会議室(AA447)
(百万遍のキャンパスです、会場地図参照、北と東のカギは開いています)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access
【発表者】
田代亜紀子(奈良文化財研究所企画調整部国際遺跡研究室 アソシエイトフェロー)
【タイトル】
東南アジアにおける遺跡保存と国際基準の受容-ボロブドゥール、アンコールからピマーイへ
【要旨】
東南アジアを代表する大規模な遺跡として、ボロブドゥール、アンコール、スコータイなどがあげられる。これら遺跡を含めた「文化遺産」と近代国家成立の関係、文化遺産の政治性は、これまで多くの研究者により注目されてきた。特に東南アジアにおいては、遺跡の保存・研究が、植民地政策にどのように利用されてきたのかを中心に議論されてきた。一方で、現在の東南アジアにおいて、ユネスコが推進する世界文化遺産概念に準じた遺跡保存の方法が受容され、各国の遺跡保存政策に反映されている状況を顧みれば、東南アジアにおける遺跡保存政策の国際基準の受容は、ふたつの時代に分けて考える必要がある。つまり、植民宗主国が本格的に遺跡研究・保存へ乗り出した1900年代前半、そして各国がユネスコの協力のもとに遺跡保存を進めた1970年代以降である。本報告では、インドネシア、カンボジア、タイにおける遺跡保存政策を考察し、遺跡の取り扱い方、特にその修復に注目して、遺跡保存をめぐる国際基準が、どのように各国の遺跡保存に影響を与えたのかを明らかにしたい。
●例会終了後には懇親会も予定しております。こちらもぜひご参加ください。