2019年1月17日

1/26 日本マレーシア学会関東地区例会、2018年度第3回研究会

下記の通り、研究会を実施いたします。

マレーシア学会会員以外の方も出席可能(事前登録不要)ですので、お誘い合わせの上、ご参集ください。

報告90-120分、コメント30-60分ののち質疑とゆったり時間を取り、十分説明、議論できる場です。引き続き国内外を問わず発表されたい方が居られれば、自薦でも他薦でもご一報下さい。
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〇スケジュール
・日時: 1月26日(土) 14:00~17:00
・会場: 立教大学池袋キャンパス 4号館別棟 1階 4151教室
http://www.rikkyo.ac.jp/access/ikebukuro/qo9edr00000001gl-att/img-campusmap_ike.pdf
(学生相談所と13号館の間の建物です)

・テーマ: 「マレーシア・クランタンの影絵芝居『ワヤン・クリ・クランタン』とカンボジアの大型影絵芝居『スバエク・トム』」

〇報告者
・福富友子(東京外国語大学、上智大学非常勤講師)
・戸加里康子(拓殖大学、東京外国語大学、立教大学非常勤講師)

〇趣旨
 動物の皮から作られた人形に光を当て、白いスクリーンに映し出された影を動かしながら演じられる影絵芝居。トルコから中国まで世界の広い地域にそれぞれの影絵芝居があるが、東南アジアでは特にポピュラーな芸能である。カンボジアとタイには、大型と小型の二種類の影絵芝居があり、カンボジアではスバエク・トムとスバエク・トーイ、タイではナン・ヤイとナン・タルンと呼ばれている。

マレーシアとインドネシアには、小型の影絵芝居だけがあり、ワヤン・クリと呼ばれる。

 本発表では、マレーシア・クランタン州のワヤン・クリをカンボジアの大型影絵芝居スバエク・トムと比較する。

 マレーシア・クランタン州のワヤン・クリでは、一人の人形遣いと音楽演奏者で上演を行う。人形遣いはスクリーンの後ろに座り、一人で全ての人形を操る。スクリーンの下に据えられたバナナの幹に、人形の持ち手を突き刺すことで、一人で複数の人形を遣うことができる。人形はほとんどが片手だけ動くようになっているが、道化の人形は両手とあごも動く。人形遣いは人形を操るだけでなく語りも行うが、性格の異なる様々な登場人物を、声音を変えて全て一人で演じ分けるのは、人形遣いの腕の見せ所である。

 「大きな皮」という意味のスバエク・トムは、大きな影絵人形を複数の人形遣いが操る。人形遣い以外に物語の語り手と音楽の演奏者で上演が行われる。人形には、一枚の中に複数の登場人物が描かれた物語の場面を表すものと、登場人物ごとのものがある。どちらも人形自体は動かない。人形遣いは、大きなものでは1m以上にもなる人形を頭上に掲げ、音楽に合わせてステップを踏みながら踊るように人形を遣う。人形の影だけでなく、人形を操る人形遣い自身の影もスクリーンに映し出され、またスクリーンの裏側だけでなく、表側に出て演じることもあり、非常にダイナミックな影絵芝居である。

 本発表では、それぞれの影絵芝居の人形、音楽、上演法などについて紹介する。また、2つの影絵芝居の意外な相似点についても論じてみたい。