アジア生物資源環境研究センター国際セミナー
「アジア紛争地域での農学研究―極東とインドシナ―」
下記の要領で、国際セミナーが開催されますので、ご案内いたします。
ポスター(PDF)
日時:2012年3月28日(水)9:00~11:30
会場:東京大学農学部フードサイエンス棟 中島董一郎記念ホール
【会議の目的】
太平洋戦争開始から70年が経過した現代の日本では、戦争体験者数は減少してきたが、アジア全体では、この期間に戦争が止むことは無かった。1950年代の朝鮮戦争、1960年代のベトナム戦争、1970年代のカンボジア内戦、1980年代からのアフガニスタン内戦、1990年代の湾岸戦争、2000年代の東チモール危機、アフガニスタン戦争、イラク戦争・・・このように現代のアジアの歴史は紛争と共にあったといえる。「剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする」、国際連合本部に刻まれた言葉であるが、農耕には、本質的に平和を作り出す性質があるといえよう。農耕と密接な関係にある農学は、通常は、爆撃や地雷のない、安全な環境、試験場や大学の研究室の中で、現場と距離を置いた学術活動として営まれている。現在あるいは過去の紛争地域では、学術活動を行う基盤が破壊され諸々の困難があろうが、そこからどのように、学術活動を起こし、食料生産と平和に寄与してきたかを、アジアの広がりで検討してみよう。今回は、極東地域とインドシナ地域について、農学の実践状況の事例を紹介する。
【プログラム】
発表:
呉 明根 (延辺大学)「中国東北及び周辺地域の作物生産現状」
オウク マカラ (カンボジア農業開発研究所)「カンボジアにおける稲作-内戦前後-」
質疑・コメント
司会:鴨下顕彦(アジア生物資源環境研究センター)
【お問い合わせ】鴨下 akamoshita[at]anesc.u-tokyo.ac.jp
※English Version
http://www.asnet.u-tokyo.ac.jp/node/7284